学校長あいさつ

 

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  新しい年、2025年が始まりました。みなさんはこの1年をどのように過ごそうと考えていますか。
 昨年、本校PTA主催の講演会で、東近江市在住の 高橋 平 さんに、学年別に3回にわたりお話しいただきました。高橋さんのお話の中で、私が特に心に残ったことが2つあります。


 1つ目は、自分の可能性を信じて行動することが大切ということです。
 「ノミは体長の200倍もの高さを跳ぶジャンプ力がある。しかし、瓶の中にノミを入れ、蓋をしてしばらくおいておくと、驚くことに、外へ出ても瓶の高さしか跳べなくなる。」
 この話は、自分で勝手に限界を決めず、恐れずに挑戦してみようという、高橋さんの私たちを応援する気持ちが込められていると感じました。


 2つ目は、「エンパシー」です。
 オランダでは、自分たちにとって大事なことを決めるとき、ジャンケンを使って決めることはほとんどないそうです。ジャンケンで勝つとか負けるかとかは、単なる確率の問題であって、大事なことをそんな方法で決まってしまって良いのかということです。もっとお互いが意見を言い合い、議論しあって決めるべきだとおっしゃるのです。つまり「対話」が大切だということですね。
 また、「多くのオランダの人たちは、戦争の対義語は何と答えると思う?」と質問されました。私たちは、「平和」かな?と思いがちですが、そうではありませんでした。答えはなんと、「対話」でした。
 もちろん、「対話」をすれば、問題や悩みがすべて解決できるわけではありません。「解決できなくても何とかなる」と思っておくことも必要でしょう。しかし、少なくとも対話をすることで「エンパシー」の力を高めることはできます。

 エンパシーとは「もし自分が〇〇だったら」を考えるスキルのことです。自分とは異なる立場の相手を〇〇の部分に入れ、相手の考えや思いを想像して理解することです。わかりやすく一言でいうと「共感」ということでしょうか。たとえ相手の考えに同意できなくても、一旦「自分事」として受け止めることで、自分だったら何ができるかを考えるということです。


 高橋さんは、甲南中のみなさんに生き方についてのヒントを与えてくれました。これからどう生きるかは私たち次第です。2024年度もあと3か月あまり。この一瞬一瞬を精一杯生きていきましょう。

 

 
教育目標    未来を担う社会人としての基礎を身につけた生徒の育成


めざす生徒像   こ 心豊かな生徒
         う うんと勉強する生徒
         な 仲間と伸びる生徒
         ん 運動・文化活動にはげむ生徒

 

 2024年度も学校教育目標の達成を目指し、教職員一丸となって取り組んでまいります。

 甲南中学校に温かいご理解とご支援をたまわりますよう、よろしくお願いいたします。

                                    甲南中学校  校長 中條 克彦