ごあいさつ
柞郷学校が明治7年、進益学校が明治8年に開かれます。本校の前身です。小原尋常小学校に統合されたのが明治41年、44年には現在地に新校舎が完成して今年で統合112年目を迎えます。
信楽町の南西に位置する本校は、川沿いに開かれた谷間のいくつかの集落の中央にあり、「丘の上の赤い屋根の学校」として地域の皆様から愛されてきました。平成19年2月14日、現在の校舎が竣工され、本年度で17年目を迎えています。
令和5年度は全校児童48名でのスタート。小原の宝物です。地域の皆様には、登下校の見守りや地域での行事はもちろん、学校の教育活動に対しても物心両面で大きなお支えをいただいています。
本校の特色は、そういった地域とのつながりにあります。ワクワク農園やワクワク田んぼでの農業体験は、後援会やサポーターさんのご協力の下、豊かな心を培う体験活動として位置付いています。この事業は、本年度で23年目を迎えています。小原っ子を思う地域の皆様の思いが、このように長く受け継がれていることを、本当に有り難く思っております。
田んぼでのお米の収穫は、秋に開催します「収穫祭」をゴールとしています。毎年200名以上の地域の皆様がつどい、子どもたちの学習発表や食を共にするイベントなどを実施し、その結びつきを深めています。また農園で主に栽培するサツマイモは、かつて農薬被害に遭った淡路島の猿達へ届けるという「モンキーセンターへの訪問」として39年続いてきました。この活動は食育、環境、そして人権の学習として特に大切にしています。
学校教育目標は「自立と共生の心をもち、いのち輝く子どもの育成」とし、地域とのつながりを土台として、特に今年度は子どもたちの学ぶ力を授業で育成していくことに力を入れています。子どもや教師、保護者や地域の皆様も「ワクワクするような学校」、子どもも教師も「チャレンジする学校」をめざし、また、小原地区で学んだ人とのつながりを礎として、将来に向かって自己実現を果たす子どもたちを育成していく、その目標に向かって本年度も取り組みを進めてまいります
令和5年4月 甲賀市立小原小学校長 角出好隆