学校の特徴

 

 本校は、明治8年に創立された。平成元年には文部省指定勤労生産学習研究推進校、平成9年には文部省指定へき地教育研究推進校、平成14年には全国へき地教育研究大会会場校として研究発表会を行った。さらに、平成27年に近畿へき地研究大会の第4分科会会場として発表を行った。
 本校には、全国でもめずらしい学校所有の立派な茶畑があり、お茶を栽培するとともに、お茶を通した学習を中心とする地域に根ざした学習に取り組んでいる。
 また、学校には焼き物の窯があり、児童の作品を薪で焚いている。そして、本校の伝統的な活動として、交通安全を願う折鶴運動や地域に残る民謡「朝宮の唄」の継承も特色ある活動となっている。 

【地域の概要】 

(1)地勢と集落

 甲賀市信楽町は、滋賀県の南部に位置し、京都府・三重県に接した、四季おりおり彩られる自然と清らかに澄んだ大気に富む高原地帯である。奈良時代には紫香楽宮が造営され、古い史跡に恵まれている。また、1200有余年の伝統を誇る信楽焼と銘茶・朝宮茶は甲賀市を代表する産業である。

 朝宮学区は、甲賀市の中で最も西部に位置し、大津市・京都府に隣接する標高300~500メートルの山地の中にある。人家は、この山地を蛇行する信楽川の渓流にそった谷あいに点在し、上流から上朝宮・下朝宮・宮尻の三地区を形成している。宮尻地区の児童は遠距離のためにバス通学をしている。

 

 (2)産業と気候

 地域はほとんどが山林で、耕地は山あいにわずかばかり見られるにすぎないが、丘陵地には茶畑が開かれている。朝宮茶は1200余年の昔、嵯峨天皇の御代が朝宮の地に茶の実を植えられたのが始めとされ、全国五大銘茶産地の一つとして全国にも知られている。大規模なパイロット事業が完成してから大量の茶を産するようになった。

 気温は、甲賀市の平地より平均して4~5℃は低く、朝夕の冷え込みは格別のものがあり、霧が多いのもこの地の特徴である。6月の上旬に降霜をみることもある。夏はしのぎよいが冬季は唯一の交通路である307号線の路面が凍結する日もあり、児童の通学はもとより教職員の通勤にも困難をきたすことがある。

 

(1)学校茶畑での一番茶摘み

 全校児童が、地域の地場産業である茶の栽培活動(茶摘み)を直接体験することにより、地域への愛着を深めるとともに、「茶の花タイム」でのお茶の学習に関連づけて活動している。

 1年間茶畑の草取りや施肥も色別で行っている。

 

 

(2)「うらじろ窯」(穴窯)での窯焚き、土の校内作品展

 毎年、7月の週休日にPTAと協力して窯焚きを実施。

 窯入れや窯あぶりなど準備に手間暇かけて、世界で唯一自分だけの焼き物ができあがる。

 全校児童の作品を展示し、自分や友達の作品を比較しながら見ることにより、お互いの表現の良さ、工夫したところ、努力した所などを認め合い、学び合う。また、鑑賞能力を養うとともに来年度に向けての造形意欲を高める。

(3)ふれあい給食・全校遊び

 各月1回児童・職員が一堂に会してのランチタイムを実施している。

 お花見給食、色別給食、青空給食など季節に合わせて、各学年で企画当番が交代する。

 その後は、全校遊びが待っている。

 全校誰もが楽しく会話し、美味しい給食を食べ、元気いっぱいに仲良く遊ぶ素敵な時間である。 

 

(4)朝宮の唄<茶摘み唄・朝宮小唄・おもてかんばん・おかげ踊り>

 地域で歌われていた民謡を発掘していただき、今までに4曲の唄を継承してきた。

 民謡の先生に、毎年指導に来ていただいている。

 お茶まつり、茶業振興大会、市音楽会等で発表の場を持ってきた。

 毎年、学区文化祭で発表をしている。また、卒業式の「別れの言葉」に唄のワンフレーズを入れている。

 朝宮茶摘み唄を朝宮の唄の中心に据えて、子ども達によって唄が継承されてきた。

 

(5)「折り鶴」運動

 交通安全を願い、49年間続いている。朝30分間学校前の国道307号線信号交差点で、警察の方やPTAを始め、交通安全協会やスクールガードの方に協力いただき、ドライバーの方々に子ども一人ひとりが折り鶴の付いた交通安全ストラップ(手作り)と手紙と手摘みの茶を渡して、交通安全を呼びかけている。

 

(6)わくわく行事

 独自に、子どもたちがわくわくする行事や活動を取り入れている。
 
  老人クラブ昔の遊び体験 1,2年生                        

                老人クラブしめ縄づくり教室 3年生~6年生