油日小学校の講堂が残っていた


 本校の現在の体育館は、三代目です。平成6年に完成しました。その前の2代目の体育館は昭和33年にできました。この体育館は鉄筋コンクリートの真っ白な体育館で当時としては県下でもいち早く建てられた建物です。それでは初代の体育館はいつできたのでしょうか。調べてみますと大正11年に建てられています。その当時は体育館とは言わず、講堂と言いました。木造の建物で、主に儀式や集会に使用されていました。
 今月のお話は、とっくになくなっていたと思っていた初代体育館(講堂)が、実は解体時にその建材が捨てられず、公民館として再利用され、今もりっぱに活用されているというお話です。
  その公民館は、佐山学区にある隠岐公民館です。ちょうど隠岐医院の近くにあります。そんなに大きな建物でないので、思わず見逃してしまいそうですが、隠岐の方々の集会や行事に今も使われ、親しまれています。消防車の車庫も併設されています。おそらく、油日小学校の講堂をそのまま移築したのではなく、柱や瓦などの建材を利用され、新たな形に仕上げられたのではないかと推測されます。本校はエコの活動に取り組んでいますが、初代の講堂は今も残されているということは驚くべきことですし、当時よりエコの精神、リサイクル、リユースの精神が先人の心の中に息づいていたことに私たちは感心させられます。
 一度、どのような建物か訪れてみられてはいかがでしょうか。