油日小学校の体育館の北西にハナノキという日本ではたいへん珍しい大木があります。小運動場の西側です。このハナノキは甲賀市ではおそらく、油日小学校にしか生えていないと考えられます。カエデ科カエデ属の落葉樹で4月の葉っぱが出てくる直前に花が咲きます。また、秋には見事な紅葉となります。
ハナノキという木の名前は変わっていますね。でも、ちゃんとした学名なのです。自然では長野県南部、岐阜県南部、愛知県など主に木曽川流域の山間部のじめじめした所に自生しています。滋賀県では東近江市の北花沢や南花沢の樹齢何年かの大木のハナノキが有名で国の天然記念物に指定されています。
滋賀県では、この北花沢や南花沢のハナノキと油日小学校のハナノキ以外は少ないのではないでしょうか。おそらく、自生ではなく、その昔、先ほどの木曽川流域から移植されたのではないかと考えられます。環境省のレッドリストでは、絶滅危惧類に選定されています。はたして、だれが、いつごろ、何のために植えたのかは謎です。しかし、こんなすてきな宝物が油日小学校にあるなんて、まさにそうだったのかです。
ハナノキは油日小学校を象徴する木なので、総合学習に「ハナノキ」という愛称がつけられています。