ビオトープだより

新連載 ビオトープの生き物

ビオトープでみられる生き物について、少しずつ紹介していきます。

アイ、ムラサキ、イブキジャコウソウ(西側の薬草園)

「くすりのまち甲賀町」のビオトープとして、地元企業シオノギの油日薬草園の指導と協力を得ながら、地域種の薬草を栽培しています。薬草は、地域種で体験活動に繋がるものとしてアイ、ムラサキ、イブキジャコウソウを植えています。

5月になると、イブキジャコウソウ(左一列)が茂り、藤色の可憐な花を咲かせます。右側の背の高い薬草はアイとムラサキです。

3年生が薬草学習の一環としてアイを栽培し、アイ染めに挑戦しています。朝摘みした生葉を使い、薬科大学の先生の指導のもと、色の変化に感動しながらたたき染めと絞りを加えた青汁染めに取り組みました。

6年生はムラサキを栽培し、紫根染めをした布を使って、家庭科の「お世話になった人へのプレゼント」として小物づくりをします。このように、エコパークの薬草は子どもたちの学習におおいに役立っています。

トンボ・コガネムシなど昆虫のなかま

1学期の終わりから秋の深まるころにかけて、ビオトープには様々な昆虫(6本あしのむし)のなかまが見られます。特に、水辺であるため、水生昆虫、トンボ類の種類が多く、特にクロイトトンボが多く確認されます(7月ごろ)。クロイトトンボは日当たりが良く、水草が生育しているため池に生息するイトトンボです。

樹木の伐採・剪定で日当たりが良くなったこと、アメリカザリガニの駆除で水草が育ちやすくなったことから、数が増えてきたのでしょうか。

また、コナラなど、木の幹に「みつ(樹液)」がでるのをねらって、シロテンハナムグリ、カナブン、ヨツボシケシキスイといったみつ(樹液)に集まる昆虫類も集まります。

 これから秋が深まるにつれて、コオロギなどの鳴く虫が大合唱するでしょう。

マルタニシ、カワニナ、ドンコ(水棲動物)
エコパークには、多くの水棲動物が棲んでいますが、7月10日に5年生が行った生き物調査では、マルタニシ、カワニナ、ドンコが非常に多く見つかりました。
マルタニシ、カワニナは巻貝の仲間で、水底にたまった汚れを食べて掃除してくれる役割をしています。また、カワニナはホタルの幼虫のえさになるので、もしかしたら夜にビオトープを訪れるとホタルがみられるのかなと思いました。
ドンコはハゼの仲間で、大きな口でえさの水生昆虫などを丸呑みしてしまいます。でも、メスの産んだ卵を、オスが孵化するまで守るといった性質も持っています。意外にイクメンなのですね。
エコパークには、かつてミナミメダカがたくさんいたそうですが、今はあまり多くありません。冷たい井戸水を入れているので、水温が低すぎて減ったのかもしれないと考えています。
今後は、茂りすぎた池の上の枝をはらうなどして、もう少し太陽の光が入るようにしたいのですが、学校職員だけでは難しいのが悩みのたねです。

ガガブタ・アサザ(水草の一種)

エコパークには、アサザやミクリといった、現在は街中ではあまり見かけない水生植物が繁茂しています。アサザは、ハスを小さくしたような水草で、6月ごろ黄色の可愛い花を咲かせます。
これらの水草と同じように、ガガブタという水草もエコパークで育てられないか、株式会社ラーゴさん、シオノギ製薬(油日植物園)さんと協力して研究しています。ガガブタは昔、琵琶湖岸や県内のため池に広く分布していましたが、環境の悪化で激減してしまいました。20 年前には県内での自生地が3 カ所までに減少し、平成25 年時点では、杣川源流を含む2 カ所のみになっていたそうです。
このままでは、ガガブタが滋賀県から絶滅してしまいます。そこで、何度かエコパークの池に植えてみましたが、ガガブタの芽はザリガニなどの大好物で、うまく育ちませんでした。現在は、保健室前の廊下にある水槽で育てています。大きく育ったら、池に戻してみてはどうかと考えています。

 油日小学校のビオトープは、平成11年に整備され、それ以後本校の環境教育・エコスクールとしての活動の中心となってきた存在です。それぞれの学年の子どもたちが、四季折々の自然と触れあい親しむ中で、各教科や総合的な学習の時間やエコ委員会の活動を進めています。休み時間にビオトープで遊ぶ子どもたちも多いです。
 また、全国ビオトープコンクールにも長年参加し、多くの賞をいただいてきました。
 四季折々のビオトープの姿や、子どもたちの活動の様子を、クリックしてご覧ください




          平成30年度末卒業生制作

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