豊かな自然環境
本校は、甲賀市信楽町の最南端に位置し(海抜400~700m)、昼夜の寒暖の差がきわめて大きく、また周囲を山に囲まれた静かな環境にあり、四季折々に創りだす自然が美しくすばらしい環境の山間の学校である。
学校の発足以来、100名を超えていた児童数が、昭和33年頃をピークに過疎化の影響を受け、その後、児童数は急激な下降線をたどりながら減少し、現在は児童数が7名の少人数校となっている。
児童は、素直でまじめ。保護者や地域の方々は大変協力的で学校を大切にしてくださっている。
個に応じた指導の徹底
少人数校であるからこそ、個に応じた学習指導が徹底している。一人ひとりの発達段階や習熟度に合わせて十分に指導がなされている。分からないことは、その場で聞くことができ、反復学習も個の習熟に合わせて取り組まれている。そのため、確実に学習が定着している。
居心地のよい居場所
全校で8名、1クラス1名~4名であるからこそ、自分のために待ってていてくれる仲間や先生、地域の方々が常に多羅尾小学校にはある。自然環境はもちろん、小学校が穏やかで温かな空間であることは間違いはない。
毎朝全校での朝の会やランチルームでの給食、休み時間の遊び、全校遠足、全校スキー教室など全校での活動が多く、異年齢集団活動は常に行われている。上学年は責任感など身につき、下学年は上学年をモデリングとして見て育ち憧れ目標設定をして、成長するのである。
豊かな表現力とコミュニケーション能力の育成
オペレッタ
少ない人数の児童でも全校が一つになって取り組める、配役になりきり疑似体験をすることで感受性を高める、子どもたちの表現活動を高めるなど豊かな感性を育み、豊かな人間関係を構築することができる素地をつくるために全校でオペレッタに取り組んでいる。
オペレッタの取り組みが始められたのは昭和63年からで、長い歴史があり今年度で33年目を迎える。異年齢での活動とともに児童自らが思う存分に自分の想いを表現することができる本校にとって大切な取り組みになっている。
集合学習
へき地少人数校の課題として、多人数での発表の機会が少ないことや多様な意見を聞いて学習を深めていくことができないなどがある。そのため、近隣の小学校と集合学習に取り組み、コミュニケーション能力の育成を高める取り組みをしている。集合学習は、学年や学年部ごとに日時や内容を調整し、教科の学習や行事を3校(小原小学校、朝宮小学校、多羅尾小学校)合同で行っている。